2009年6月21日 (日)

新たな縁と双円の受け【動画】

大気拳・・
大気至誠拳法。
大山総裁の盟友でもあった、故澤井健一先生が創設した武術組織です。
その某道場の責任者の方と武友がかつての同志だと言う事が判明。
しかも、今僕らが稽古しているすぐ側に道場があるんですと!?

稽古に向かう途中で偶然武友が再会。
いろいろとお話ししたみたいです。ええそれはもういろいろと(笑)
今後そちらとの交流も、もしかしたら始まるかも・・です(*^^*ゞ

学べるチャンスがあれば、どこへでもどなたとでも交流いたします!
押忍!!!!

<基礎身体操作>※姿勢確認+一部キックミット使用
●抜き:単純落下、左右単体腰抜き×掌底押し(+威力実験)
●振腰:両膝連続抜き+威力実験
●沈身:振り子+逆摺り足での前蹴り、廻し蹴り(×ミット)
●発勁:抜き+落下+伸脚での突き(×ミット)
●二軸:ナンバ突き(「船漕ぎ体操」の腕の振りを意識)

<対人基本Ⅰ>
●直突き×内受け+捕り手
●直突き×揚げ受け+捕り手
●猿臂×鼓受け+流し

<対人基本Ⅱ>
●ジャブ×腕刀正中打ち込み(截拳:単体)
●ワンツー×腕刀正中打ち込み(截拳:連続)
※剣術の「一刀両断」「無刀」理論、及び「交差法」の応用
●ワンツー×腕刀打ち込み+カウンター
※まずは前足(膝)を先に抜く歩法で相手の腕に乗る。
それが古武術界共通の「歩法の入り口」(by武友)

<対人基本Ⅲ>
●各種突き×双円受け
※次回からはこっちを最初に持ってきます^_^;

両手で円を描く事で身体の前に 球体を作り、そこで相手の攻撃を吸収しながら流す・・と言うイメ ージの稽古です。
基本はご覧の様に、ほぼ手の動きだけで捌き、慣 れるにしたがって歩法を伴わせ、やがてカウンターや掴み、立ち関 節技、投げや固めへと繋ぎます。

因みにこれは、凱旋塾を開く以前から僕が独自に思い付いていた稽古法で、ジムでクラスを開いた当初からの伝統です(^_^)v
訳あってしばらくの間やってませんでしたけど(笑)、受けの基本(取っ掛かり)としてはこれ凄く良いと思います。
お気に召しましたら自由に使って下さいまし♪

<型稽古>
●平安五段
十字受けから右追い突きまでの一連の動作が、「歩法がややこしい」と言う武友の気紛れで(笑)、図らずも「一挙動」で出来る事を発見!
しかも、前述の「歩法の入り口」と言う前膝抜きからの転換入り身を、言われもしないのに自然にやってくれちゃった彼。
古武術界ではよくある動きなんだそうで(笑)
お陰でこれまで味わった事のない位、激しく重心を崩れさせられました(笑)

意外にこんな「偶然」が奥義の発見(もしくは近道)に繋がるのかもですね(*^^*ゞ

来週~再来週に掛けて、映画の撮影で稽古は中止です。
再会までにまた新たな実験材料をお互い探しましょう!!

ではまた。

押忍

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2009年6月19日 (金)

型=感覚養成説

なかなかに読み応えのある対談を見つけましたのでご紹介します。

なるほど~「感覚養成」ね。確かにその効能もあるのかもです^_^

斎藤 孝著「五輪の身体」 室伏広治の身体  日本的な身体技法を追求する から抜粋。

 ハンマーを投げずに強くなる

斎藤 昔は和式のトイレで用を足すだけでもトレーニングになってたでしょ。普通の生活のなかで感覚が磨かれた。いまの若い人は、あのトイレはつらいと思うんです。

室伏 僕はいま、中京大学の学生たちの指導もやってるんですよ。ハンマーもそうだし、このウェイトリフティング部もそう。で、何が困るかって、彼らは腰肚の感覚が分からないし、体重心の落とし方も知らない。でも、投げる前のことって、すごく重要で。

斎藤 今日の最初におっしゃってましたものね。まずは身体を整えることだと。

室伏 動きのことをあれこれ教えるのは好きじゃないんです。だって、身体感覚さえ変われば、投げる動作だっておのずから全部変わりますから。だから、そういう感覚のほうを磨けっていってるんです。

斎藤 腰とか肚の感覚がないのに、形やフォームから入ってもね。自分の感覚を生かすことがフォームにつながるわけで。型とフォームって違う。フォームは外形的なものだけど、型って、ある身体感覚を育てるためのプログラムだと思うんです。その型をくり返すことで、砥石のように感覚を磨いていく。試合での実際のパフォーマンスには直接結びつかないんだけど、その身体感覚があるかどうかで勝負が決まる

室伏 武道の型でも相撲の四股でもいい。腰に決まる型がありますよね。ああいう型をやればいい。そうすれば腰肚の感覚が磨ける。まあ、練習中にやることじゃないので、別のとこでやってほしいけど。要するに、たしなみとして(笑)。

斎藤 たしなみとして(笑)。

室伏 そういうとこから始めたら、日本のスポーツは大進歩を遂げると思います。伝統的な身体が近代になって一度壊され、軍隊式になってしまった。いまはもう一度取り返さなきゃいけない時期ですよ。自分の内側からわいてくるような感覚を。

斎藤 型が感覚を育てるということでいうとね、「腰が入る」という感覚のない小学生に四股を踏ませるんですよ。すると、面白いことに、だんだんできてくる。単純に相撲をとる実戦練習をやるより早いかもしれない。

室伏 やっぱり!相撲をとらないで強くなる。ハンマーを投げないで強くなる。僕もそういうことは絶対にあると思いますよ。

斎藤 みんな型を形として覚えるから、変な癖がついてしまう。逆効果になる。型って、形を身につけるためのものじゃなく、身体感覚を繊細にするためのものなんです。つねにそこを意識することが大切ですね。

室伏 僕も八歳か九歳のときに、父からハンマーのフットワークを教わったことがある。あの感覚はいまだに残ってますよ。

斎藤 そんなに小さいと、まだ投げられませんよね。

室伏 ええ。だからフットワークだけ教わった。

斎藤 型って、小さい頃から教えることが多いのは、最初に一番いい感覚を植えつけておきたいからなんですよね。

室伏 やっぱり幼いときにやるほうがいい。少しでも早くいいものを見たほうがいい。余分な身体感覚はないほうがいいんですよ。古傷があったら、変なときに何かのきっかけで出てくる可能性があるので。ある目標に向かって苦労するのは意味があるけど、身体感覚に限っては遠回りしないほうがいい。

斎藤 間違ったイメージのせいで、パフォーマンスが崩れたような経験は?

室伏 あったと思います。だから、失敗はできるだけしないほうがいい。そういう感覚って残るんですよ。悪い癖はなかなか抜けないので。(以下省略)

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2009年6月18日 (木)

原型移動説

ここ最近の雨でなかなか来れなかった江戸川河川敷でのひとり稽古を久々に。

対人稽古と同じく、部屋でも出来る基礎的なことは部屋でやって、外の環境でしか出来ない事を今後はメインで行う事にしました。

単なる時間短縮です(笑)
その分特定の稽古を集中して行えるので、理想とする動きが出来たときの感覚が、かなりの頻度で1回の稽古中で再現出来るようになってきました。

外で出来る稽古としては、やはり移動稽古立木稽古、そして型稽古が中心になります。
どこまで行っても壁が無いので、ノってくるとひとつの技を片道30本×3往復位やっちゃう、と言うかやれちゃうのがいいです^_^

下はむき出しの芝生、左右を河川と木立に囲まれ、夕方から夜に掛けての風景の変遷と、心地よい風に吹かれながらですから、まず気持ちからしてノリノリなのは当たり前と言えば当たり前ですね♪

今回の稽古からまた新たなアイテムが登場です。
フォーカスミットと自転車等の荷台用のゴム紐です。
立木にミットを紐で縛り付けて、ちょっとした巻藁代わりに使う為です。

立木自体が、拳で叩くと軽くしなる位のちょうどいい感じのヤツなんですが、拳に全体重が掛かる程に強烈な身体操作で叩き込んでますので、流石にグローブだけだと拳が持たなくなってきてたもので(笑)

まずは単体での基本入り身突き、「抜いて、落ちて、伸ばす(全て下半身の動き)」発勁突き、そして立木に帯を括り付けて、それを掴まえた相手の身体に見立てて引っ張る、または帯に“もたれ掛かりながら”の複合での応用入り身突き
引く時ともたれ掛かる時の、最初に動く足が前足か後ろ足かは当然変えます、、と言うか、やってて自然にそうなりました。

ただ漠然と仮想敵を相手にやっているだけだとやっぱりわかりませんね^_^;

これを行う際のポイント。

・膝を抜くときは、巷間言われる「膝カックン」よりも、「膝頭を地面に突き立てに行くイメージ」の方が、僕はより上手く行く感じがします。
・前足が床につく前に拳が当たるタイミングで。
つまり、突きが当たった(極まった?)瞬間は、後ろ足と拳のみで身体を支えている感じです。
・重心の移動に任せて、拳(腕)はただ「放り投げる」だけ。
必要な力は、拳を目標へ誘うだけの微々たる位がちょうどいい。
・蹴りを放つ際は、付け根から下は「振り子」になったイメージで、腰先導でやはり放り投げる様に振り出し、初期の頃は、立木から蹴り足への反動を使って軸足を後ろへ滑らせる様にする。(某柔術基礎の“舟漕ぎ体操”参考。即ち逆(裏)摺り足)

ここ最近思うこと。

昨今、空手の原型を求めて、空手発祥の地「沖縄(琉球)」へ関心が向いていますが、考えてみれば、太古の昔から人々って、海を渡っていろんな国へと渡ってるんですよね。
日本から海外、海外から日本、海外でも東西南北、大陸から大陸、島から島、島から大陸、大陸から島。
日本国内でだって東西南北、いろいろと人々は移動してきた訳です。

その中には当然、それぞれの国での“原型”を知る人達だっていたはずです。
ただの旅や移民しかり、中には密航や漂流なんてのもあったでしょう。
そうやって辿り着いた先に、原型が伝わってる(た)可能性だって大いにある訳です。

ま、空手同様、その後その地で独自に発展していったのもあるんでしょうけど、伝わった当時のまま遺されているところもあって、しかも日本ほど秘密主義でも無いようですね^_^

そんな「目撃談」を、古伝剛柔流関係者から武友が聞いたそうです。
そんな某南国の楽園に、いつか調査に行ってみたいです。

視野は「広く大きく満遍なく」が、発見や発展、また或る意味では「確信」の近道なのかも。押忍♪

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2009年6月16日 (火)

拳剣一如

ここ最近剣術や武器術と、文字通り“真剣に”向き合える機会を得ている今日この頃ですが、昔から言われている「武器は手の延長」の言葉の神髄に触れ感激しまくっています^_^

ほんの一例を言えば、剣を振るのと正拳突きの身体の使い方ってまったく同じなんですよ。

構えた時の肘を支点として、腕をただ真っ直ぐ伸ばすだけ。

たったそれだけで、この手は突きにも斬りにもなる。

素手ならそれは「正拳突き」、剣ならそれは「真向斬り」
得物を持つか持たないだけの違いです。

ちょっと小難しく例えるなら

「直線で円を描く」

「点を中心に“線”を描き、“円”はそれに付随する」(某格言とはちと違いますがw)

と言う感じですかね?・・多分(*^^*ゞ

それにプラスして、下半身と同じ「抜き+落下」を肘で行っているに過ぎません。
それを知ってからと言うもの、ひとり稽古のメニューに木刀での素振りが加わってます。

勿論一般的な素振りではありませんけどね(*^^*ゞ
わかりやすく言えば、極真の基本「正拳顎打ち」の構え(拳は肩の正面の位置)で木刀を持ち、そのまま「縦拳」の要領で手を真っ直ぐ伸ばすだけです。

この時の注意点が「肘はずっと真下(床)に向ける事」と「拳は横に返さない」と言うこと、「肘は伸ばし切らず、最後は小指を締める感じで、人さし指の拳頭を前に出す」と言う事です。

因みに握り方は、先日紹介した新陰流の動画に出ていた「龍の口を開く」が、後々役に立ちます。
その握り方での力の流れや意識が、打撃にも柔法にも活かされる事になりますが、その辺はまたおいおいと言うことで。

そして可能なら、「木刀の重さに任せる」感じの力加減がちょうどいいです♪

いや~最近ほんと空手が楽しい!(^_^)v

因みに武友情報によると、かの剣術師範K先生が、僕が先だって紹介した歩法「平起平落」を実演しながら 「これが空手だよ」と仰っていたそうで、そのK先生が絶対習うべきだと仰っていたのが、T派S流のW先生(空手四大流派のひとつ)なのだそうです。 で更に武友絡みで手に入れた、古伝剛柔流の某先生の動画ですが、凱旋塾でも参考にさせていただいている、古伝剛柔流久場先生の先生の先生(ちとややこしいですけど)と同門の方でした。 いや~縁とはかくも奇妙なもの也!

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2009年6月14日 (日)

「木人」が欲しい(笑)

今回から、凱旋塾での稽古は対人がメインになりました。
ひとりで出来る稽古はこれまで通りひとりで行い、対人でしか出来ない事を徹底してやろうと言うことです。

<基礎身体操作>※姿勢確認+一部ミット使用
●抜き:単純落下、左右単体腰抜き×掌底押し(+威力実験)
●振腰:両膝連続抜き+威力実験
●沈身&転換:前蹴り、廻し蹴り

<基本応酬Ⅰ>
●直突き×内受け+捕り手
●直突き×揚げ受け+捕り手
●鍵突き×十字受け+流し(or逆技)
●猿臂×鼓受け+流し

<基本応酬Ⅱ>※相手は前手を伸ばした状態
●前手抑え+下方崩し+倒地突き
●前手掴み+下方崩し+蝶番突き
※両肩と両腰で四角形をイメージ。所謂“二軸”

<応用応酬>
●単打&連打×遮手+カウンター数種

<型稽古>
●平安五段
※多(複雑)挙動→単純挙動への変遷は、至極当たり前の事で、一般普及している型はあくまで「初伝」であり、受けから崩し、極めへの手順を、或る意味“デフォルメ”して表しているもの。
上達するに従い、手順は減り(受けや崩しの小手先動作すら無くなり)、たったひとつ、もしくは“一歩のみ”(場合によっては不動)となる・・のが古武術界での定石とのこと。

今日は武友からD流柔術の応じ技をひとつ教えていただきました。
それが空手の某型の使い方とされる動きとほぼ同じでした。
かつて僕が「八艘構え袈裟斬り裏拳」と称していた技です。
また腕や肘の急所を(突きを受け流しながら)小さく打突して、痛みでひるませてからカウンターで返すと言う動きも同じでしたね♪

前後の足を入れ替えながら、受けと返しをその場で行う古流剣術の体捌きも、今後の凱旋塾空手で大変参考になります。

ありがとうございました!

PS:「踵荷重」か「指(腹&丘)荷重」かは、靴を履くか裸足、もしくは草鞋を履く文化なのかの違い?
中国武術の中にも、足裏荷重の仕方がそれぞれあるようで、例えば太極拳は「踵→爪先を行ったり来たり」八卦掌や八極拳は「平起平落」で、空手や古流柔術では概ね「爪先(拇指球or指腹)荷重」が多いようです。
また八極拳と柳生某流の体術が、ほぼすべてに於いて酷似しているのには驚きました。

我が凱旋塾は、今後益々「いいとこ取り」を目指し、実験研究&実践を目指します(^_^)v

押忍

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2009年6月11日 (木)

答えの断片集

今日はテーマと言うより、取り敢えず刺激を受けた言葉達を羅列します。
この中で ( ゚д゚)ハッ! と感じた言葉があれば、それがあなたの求めている答えのヒント、または導くための標(しるべ)なのかも知れません♪

僕は・・ほぼすべてです。

そしてそれぞれが、稽古中の僕の身体に、これまで以上のいい感覚を授けてくれてます(^^)

・自然体で真直ぐに立つ。

・相手を飛んでくるボールだとイメージして、攻めてきた手や身体を受け取るような感じで、相手の力を吸収する。『吸い込み』

・相手との接点の力を瞬間に抜くことによって、相手の体軸をずらす。『吸い込み』

・相手が攻めてきた力を、接点から順に、身体の各部分の力を抜きながら、身体の中を通して、足の裏まで導く。『吸い込み』

・足の裏で地面に加えた力の反作用を、股関節まで導く。

・相手との接点部分だけを実にして『弛みをとり』相手と一体になる。(接点を点にする。)

・足の裏の接点および腹部の球体の円運動が、相手との接点に伝わり、その接点での円運動になる。

・実にした、相手との接点部分の円運動が、『引きと攻め』になり、相手の足を止める。

・相手との接触部分は移動しても、接点の圧力は常に一定にして『弛みを取り』続ける。

・足の裏・腰・相手との接点の3箇所で『の』の字を描く。しかし、最初のノの部分は相手に描いてもらい、後はとぎれないようにして自分が続ける。

・本当に動かしたいのは、相手との接点ではなく、相手の中心軸である事を忘れない。

・相手との接触部分はあまり動かさないようにして、自分の中心軸を真直ぐに保ったままで、相手の中心軸に入っていく。(両肩及び両股関節の4点を結んだ長方形の面を作り、その面を縦に2等分する線が中心軸になる。そして中心軸を保ちながら、肩で攻める。)

・呼吸のリズムと動作のリズム及び視線やイメージが一致するように動く。(すべての一致が力を生む。)

・振り子のリズムを身体で表現できるように練習する。(物体が落ちるリズムは、一定である。)

・相手との接触部分の緊張と弛緩の差を大きくする。(完全な弛緩が完全な緊張を生む。)

高低の落差をつけるように、相手を導く。『山切りカット』(投げない。上げれば落ちる。)

・様々な陰陽虚実の転換に注意する。(作用/反作用・落/差・引き/攻め・接点や意識の虚/実など)

・意識的に吸ったり・吐いたり・止めたり・呑んだりする事によって、相手の動きを操る。『呼吸を盗む』

・上体の力を抜いて肩を下げ、いかに手先に力を入れるときも肩の力は抜く。

息を吸った時は、腰に力が入り、息を吐いた時は腹に力が入る。腰に力の入った時は積極的であり、腹に力が入った時は消極的であるが、どちらも力である。

・ 精神の平静を得る時と肉体の中心を得る時とは同時である。

腹は防御に、腰は攻撃に用いられ、腰は敏捷に、腹は充実に用いられなければならない。

踵は腹に、腰は爪先に相懸ずる。

・ 中心を守る正反の対立はまず腹と腰である。次に踵と爪先である。頤(あご)と頸背である。肩と鳩尾である。

・ 呼吸と動作は一致する。呼吸も動作も、気合いをかけた時は力を腹にまとめ、伸ばす時には力を腰にまとめる。伸線の中心は腰であり、屈線の中心は腹である。

・ 力は息を吐く時には腹に、吸う時は腰に入れる。常住これを続けて欲しい。

胸に息を吸った時は腰を中心に全身の伸線が伸びる。腹に息を吐き出した時には全身の屈線が縮まる

・ 体は上下左右に動いても、瞳孔は常に真ん中に定まる。

呼吸の事についての言葉に「吸う時は腰に」「吐くときは腹に」とありますが、これ空手の息吹(剛柔流)の時の立ち方「内八字立ち」→「外八字立ち」の時の呼吸との関係に似ていますね。

即ち息を吸いながら腰を落としつつ「内八字立ち(恥骨を締める)」になり、身体の前で両手で十字を切りながら息を吐きつつ「外八字立ち(肛門を締める)」になる・・と言う所作です。

そして驚くべきとも言えるのが、前回ご紹介した新陰流の「西江水」の言葉について解説した箇所に、これと似たような記述がありました。

すなわち、石舟斎はその心づもりを「尻をすぼむる」として、宗矩は「尻を張る」としている。「すぼむる」のは肛門を中心としてすぼめる感じをいうのであろうが、三厳自身は父宗矩のいう「張る」ほうが、身体、手も自由になる感じがする、といっている。ただし、個人によってどちらを用いてもよい、とも付け加えている。

( ̄ヘ ̄)ウーン

ますますロマンが拡がりますな♪

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2009年6月 9日 (火)

【資料】無刀取りとか歩法とか

新陰流の「無刀取り」について調べている内に、新たな発見や気づき、再確認と言った成果を得ましたので、その一部を参考資料代わりに紹介します。

★無刀取り 江戸柳生流祖柳生宗矩「兵法家伝書」
一、無刀取りとは必ずしも相手の刀を取らねばならぬことではなく、自分が無刀の折に相手を制する技である。
二、相手を恐れず敵の間合いに入り「切られて取る」と言う気構えが大事である。
※以前ここでも「武道格言集」として、新陰流流祖の上泉伊勢守の「相打ちの覚悟」と言う言葉を紹介しましたが、まさにその事ですね(^^)

★無刀取りの様相
出典:NHK大河ドラマ二編「春の坂道」(柳生宗矩:萬屋錦之助)、「武蔵」(柳生石舟斎:藤田まこと)

右足を前に大きく足を開き、背中を丸め両手をダラリと垂らし(「一円」の構え)、相手にジリジリと近づき、こらえきれず相手が正面に斬り込んで来る拍子の裏を取って懐に入り、相手の刀を奪う、もしくは押し倒し腕をねじり上げ刀を奪う。(柳生新陰流二十一世柳生延春氏と親交のあった作家、津本陽氏の「柳生兵庫助」に同様の記述あり)

古流柔術や合気道のまさにそれですね。
と言うより、この「無刀取り」が単独で発展したものなのだそうです。
この「無刀」を“他人に教授出来る形”として確立させたのが、当時新当流で名を馳せ、後に伊勢守の弟子となった柳生宗巌で、伊勢守上洛の際の「太刀を持たずとも、相手を制すること」の課題に取り組み、その研究成果を京より戻った伊勢守の前で披露し「御流儀能能工夫し候。以後柳生流と称すべし」との印可を受け、ここに柳生新陰流が誕生した訳です。

なるほど、柔法に多い「手首、胸倉を掴まれる」と言う動きも、実は腰に差している、もしくは手に持っている刀を押さえられたと言うシチュエーションなんですね。納得です(^^)
(相手に柄、もしくは胸倉、或いは両方同時に掴まれた際の対処法等も「無刀」にありますし)

古伝の空手に「捕り手」の技法が多いのも、或いはもしかしたらここら辺りとの共通点があるのかもです。

柳生新陰流「春風館」加藤館長の映像(これすごいですよ!)

「踵・親指(拇指球)・小指の三点を(床に)つけ、親指は引き上げる」の言葉に( ;∀;) カンドー
横構え(?)から正面に正対しながら切り払う際の足捌きは「能」の“かける”と言う動きと一緒ですね(^^)
また僕らが「膝を抜く」と言っている動作も「膝を“えます”」と言う事で実演されています。
そして「一刀両断」は、まさに「後出しジャンケン」の神髄を見たような感動があります♪

“新陰流のすべてを公開してもよし”との大英断で出版された本も手元にありますが、この動画でも「次代に伝えなければいけないから」とその秘伝を惜しみなく公開している心意気には平伏です。僕が凱旋塾を開いた当時の熱い思いを思い出しました(*^^*ゞ

因みに「親指を引き上げる」事での効能として、ある靴の中敷きメーカーが以下のような理論を展開しています。
 人間の足は、つま先を持ち上げたウインドラスポジションをとることで、自然にアーチも持ち上がり、ヒザや腰、背筋や肩など身体全体の骨格が整い、正しい姿勢へ導かれます。
 足裏のアーチは身体全体にも連動しています。アーチの機能低下がもたらす身体のアンバランスが、身体のいろいろな所にストレスを集中させてしまい、足に限らず腰痛や肩こりなど様々なトラブルや障害を引き起こす結果となります。

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「踵からではなくて土踏まずを中心とした足の裏全体で足を降ろす」新陰流転会渡辺師
↑以前紹介した「平起平落」の意味がまさにこれですね(^^)
K田T山先生の砂浜での歩き方が、まさにそうだったとの証言もいただいています。

また僕が最近書いたここにも、足裏の重心について書かれています。

★五輪書(宮本武蔵)
「足づかひは、ことによりて大小・遅速は有れども、常に歩むが如し。足に飛び足、浮足、ふみすゆる足、是三つ、嫌ふ足也。此の道の大事にいわく、陰陽の足といふ、是肝心也。陰陽の足とは、片足ばかりうごかさぬものなり。きる時、引く時、うくる時までも、陰陽とて、右ひだり右ひだりと踏む足也。返す返す、片足踏む事有るべからず、能々吟味すべきもの也。」

現代語訳:不二流体術宗家
「足の使い方は、その時によって大小・遅速の相違はあるが、普通に歩むように使う事。飛ぶような足、浮き上がった足、固着するような足の三つは良くない足である。足の使い方では、陰陽ということが肝心とされている。陰陽の足とは、片足だけを動かすのではなく、斬る時も、退く時も、受ける時も、右左、右左と足を運ぶのである。くれぐれも片足だけを動かす事のないよう、十分に注意しなければならぬ。」

◆心をおさめる……西江水 柳生十兵衛「月之抄」の剣理を探る 山本太一 剣道時代

 父云う、心をおさむる所、腰より下に心を得べし。是専一とす。油断のなきこと、草臥れざるさきに、棒心万づに心を付けさせんがためなり。油断の心あればならざるものなり。其心持肝要也。……この西江水の習いに、亡父の用と老父の用に替りたる差別あり。亡父の用には、けつ(尻)をすぼむるなり。

 是西江水と号す。老父の用はけつ(尾)をはる(張)なり。これを西江水と号す。すぼめたるよりははりたる方身も手もくつろぎて自由なる心ありと。然れどもこれは、いづれにても主々が用いん方然るべきなり。

 西江水は新陰流の秘中の秘事とされている。心の置きどころ、おさめる所をいい、心の置きどころ、おさめる所をいい、それは腰の下であるとしている。前に述べた棒心を万事に用い、油断なくはたらくのに、この西江水のことが肝要なのである。

 抽象的で難解な理であるが、三厳はその心がまえが具体的に顕現する形についての口伝を記しており、このようなくだりが『月之抄』の魅力の一つになっている。すなわち、石舟斎はその心づもりを「尻をすぼむる」として、宗矩は「尻を張る」としている。「すぼむる」のは肛門を中心としてすぼめる感じをいうのであろうが、三厳自身は父宗矩のいう「張る」ほうが、身体、手も自由になる感じがする、といっている。ただし、個人によってどちらを用いてもよい、とも付け加えている。

 このように心を西江水に置いておけば、心が定まり、静かになり、敵の心を捧げているところ(捧心)がよく見えるのである。心の「下作」の極まるところである。(抜粋終了)

今回はここまで!
実はこの何十倍ものページや資料を見てるんですが、テーマ毎にまとめるのが結構大変なので、気長にお待ち頂ければと思います^^

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2009年6月 6日 (土)

単純=奥義

心配された雨も上がって、稽古場所となっている神社の地面もすっかり乾き、ギャラリーもほとんど来ない絶好の稽古日和でした。

柔術老舗最大手S師範の弟子で、二代目継承を期待されながら独立したある先生がいます。
武友はその方とも交流していますが、その先生(因みに元剛柔流)がこう仰っていたそうです。

「外に出たからこそより多くの事に気がつけたし、より深く知ることができた」

今では元々の流儀からも、お忍びでその技術を習いに来ているそうです。

励みになります!!

さて今回は武友から基礎鍛錬法としての「四股踏み」のやり方を教えてもらいました。

なるほどこれなら「丹田」を意識させる事が出来ますな♪早速日々の稽古に取り入れます!!ありがとうございます(^^)

<基礎身体操作>
●抜き:単純垂直落下、左右単体抜き
●振腰:+左右連続膝抜き落下
●廻腰:+上体掌押し(在台湾中武老師の稽古を参考)
※振腰(キュキュッと動かす腰使い。奄美で習っていた頃の剛柔流でやってました)では、これまでただ単純に腰を震わせていましたが、腰ではなく「膝」が主導で動くと言うことに気づき、武友相手に早速実験してみたら、これまでよりも更に重さと浸透力が増したとのこと。

<打撃基本>※全て移動で
●追い突き、逆突き
●ナンバ突き(能の仕舞いでの兵士の動きを参考※過去の動画を参照ください)
●膝蹴り、前蹴り、廻し蹴り(軸足滑歩前後※テコンド-参考)

<歩法基本>
●その場切り返し+各種受け+突き(同じく能の仕舞、及び各古流武術参考)

<組み稽古Ⅰ>※受けメイン
●突き×内受け(掛け手)+捕り手
●突き×揚げ受け+捕り手
●鍵突き×十字受け+流し(極真の対廻し蹴り技術を参考)
●肘打ち×諸手流し(映画「龍拳」を参考※本当にあるんです(笑))

<組み稽古Ⅱ>
●突き×各種受け+捕り手(+崩しorカウンター)
●前蹴り×下段払い+カウンター(極真の対前蹴り技術を参考)
※突きに対して掛け手で引っ掛けた後の、捕り方や捕れなかった時のフォローを徹底して稽古。
また突き限定で自由に出して貰い、それに対しての反応力養成的な事もやってみましたが、ここで武友からの貴重なアドバイス「技は指先から」がかなり好感触でした。
これで技を出すと、十中八九(文字通り)相手に読まれなくなりました。
新たな発見続出です(^^)

<型稽古>
●平安二段
※二段は今回でひとまず終了。

<型組手>※攻守指定
●突き限定
※裸眼+夜間で見え辛いんですが(ド近眼のため)、却ってその方が「反応」っていいみたいです。
武友が以前いたところでは、部屋を真っ暗にして組手を行う事もあるそうですが、こう言う「感覚」を養うのにはいいかもですね。でも極力明るい内にやりたい(*^^*ゞ

「行くところまで行くと“崩し”そのものが要らなくなっちゃいます」
武友の言うその境地まで早く到達してみたいものです。

ではまた次回!!

押忍

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2009年6月 3日 (水)

風の沙人

と言う、昔やってたmixiネームにぴったりな稽古風景でした(^^)

風の吹きすさぶ江戸川河川敷でのひとり稽古。
いつもより多いギャラリーを前にして、カッコつけようとして力みまくったダメダメな内容でした(笑)

さて今回からアイテムが新たに加わりました。
オープンフィンガーグローブと帯です。

河のほとりに突き立てられている木杭に帯をくくりつけ、それを掴まえた相手の腕に見立てて、引き崩しながらカウンターで突きを入れる稽古の為です。でグローブは拳の保護のため。

対象も何も無い状態での稽古より、こうして実際の用法に即した状態で行う稽古は、より気持ちも実感も入って実に有益です。

特定の対象を引きながら動く際の、自分の方の体勢の状態とか、より効率の良い重心の掛け方や抜き方と言った、身体操作の見直しや修正等のフィードバックが出来るのがいいです。

で土で汚れた足の裏を見てると、実に綺麗な土踏まずに感動しました(笑)
そして足(の裏)って三角形なんだよなぁ~と。
先日書いた、能や武家礼法での足裏の重心移動ラインを、実際に線で結んでみたら三角形を描いた事でふと思ったのが、踵から小指のラインを「底辺」として体重を支え、その頂点である親指に向け抜くと言うのが、古流剣術で言うところの「親指を立てた吊り腰のみなり」と言う事なのかなぁ?と。

親指を立てるって言うのは、そこから体重を一気に抜くための「タメ」と言うか準備と言うか、例えれば、満々と水を湛えたダムが、ひとつの穴(放水口)から一気に放出されるシステムと同じと言うか・・。
水を堰き止めている壁が踵から小指のラインで放水口が親指・・みたいな。

言うなれば、体重を支える最末端であり、通常ならそれ以上は動かせないはずの足裏で行われる、体重の「移動+落とす」為のテクニックだったりするのかなぁ?と。

全然的はずれな事を言ってるかもですが^_^;

まぁこんな感じでいろいろと思いを馳せ、古の空手にロマンを感じ続けられるってのも、ひとり稽古の功と罪なのかもですね。

遠回り(≧ο≦)人(≧V≦)ノ万歳!(笑)

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2009年5月31日 (日)

【加筆】目指せ「布団落とし」!(笑)

2週間ぶりの武友との稽古。
今回も収穫ありありの内容となりました。

特筆すべきは、基礎となる身体操作とその稽古方法。
上半身の見た目の動きは、空手、柔術、剣術、中国武術とそれぞれの特色で異なる部分はありますが、下半身に関して言えば、その形はもちろん、立ち方、抜き方、動かし方、そして体重の掛け方まで同じでした。

で、僕が先日アップした持論、足裏の体重移動のライン(踵→土踏まず外縁→小指→拇指球)についても、整体医療?の分野ではまさにその通りなのだとか。

ただ、それがそのまま武術としての動きとして有効かどうかまでの検証は、始まったばかりなので何とも言えません。

もしかしたら、そう言った検証は古の昔に既に終えて、そうして出来上がったのが現在伝わっているモノなのかも知れませんが、そうだとしても、そう言った完成までの道程を追体験するって言うのも、僕みたいな不器用な人間にとっては或る意味「近道」なのかも知れません♪

という訳で、いろんな武術や人の身体に精通している武友の存在は、今の僕にとってはありがたい存在です。

<基礎身体操作>
●下半身の「抜き」「震わし」「廻し」

※この基礎身体操作については、縁有って交流させていただいている中国武術の方からのアドバイス、及び先日いただいた「白鶴拳」のDVD内で紹介されていた基本功、僕がかつて修行していた剛柔流の定位置基本稽古時の腰使い、ネット上で見ることの出来る大家達の演武映像、身体操作解説本(新垣清氏、黒田鉄山氏、武術雑誌等)、柳生心眼流等の古武術ビデオ、そして武友が習得している古流武術の技術を摺り合わせ「共通している部分」を抜き出し、単純化して、凱旋塾テイスト少々アレンジして取り入れているものです。いいとこ取りです(笑)

【補足】とある方(中国武術)が教えてくれた“発勁”の身体操作を実験。

(前屈立ちで)「真下に落ちる→後ろ足伸ばす(※ここまでほぼ同時)→前膝を抜く→前手で打つ」

かな~り好感触でした♪

<定位置基本>
●正拳突き、上段突き、下段突き
●揚げ受け、外受け、内受け、下段払い
●前蹴上げ、内廻し蹴り、外廻し蹴り、横蹴上げ
●膝蹴り、前蹴り、廻し蹴り

<移動基本>
●膝蹴り、前蹴り
●追い突き、逆突き、ナンバ突き

<組み稽古>※一部ヘッドガード着用
●突き(自由)×スイッチ前蹴り
●突き×各種受け(歩法&体捌きは自由選択)
●突き×各種受け+捕り手(崩し)
●突き×各種受け+崩し+カウンター
●突き(自由)×受け+崩し+カウンター(各自由選択)

<型稽古>
●型演武(平安二段)
●突き限定自由一本組手(受け手は蹴りあり)

※種類は少ないですが、その分反復回数は「互いが納得するまで」ですので、2時間は優に超えました(笑)

さてここで、かの国井善哉氏の技を実際に体験した方の貴重な証言をちょうだいしました。
凱旋塾でも参考にしている、例の「落とし受け(外受け変手)」ですが、国井氏のそれは、受けた事をまったく感じさせない程柔らかく(優しく?)、且つ「上から布団を被せられた様に重くて動けなくなる」類の受けだったとの事。

( ̄ヘ ̄)ウーン

目指します!!

ではまた次回。押忍

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